こんにちは、リフォ丸です。

住宅リフォームの仕事に長く従事していると、色んな事があります。
その中の一つの出来事で、シロアリに遭遇すると言う事。
今思い返してみると、当たり前の様に色んな家で見てきた様な気がします。
では、果たして一般の人たちが、ある日突然家の中を飛び回る羽アリや、色が白く、見た事もないウネウネ動く小さな生き物に遭遇したら、どの様にすればいいのでしょうか?
これは、すぐに、シロアリ業者かリフォーム業者に連絡して来てもらう、と言うのが唯一の解決法になります。
シロアリらしき生き物を家の敷地内で見かけた場合は、ホームセンターなどで販売されているシロアリ駆除薬などでは、単なる一時しのぎにしかなりません。
もっと根底から解決していかないと駄目です。
そこで今回は、羽アリやシロアリを、家の中で見つけてしまった時の対処法や、注意点などについてお話ししていきたいと思います。
シロアリが壁の中から出てきた時の対処法

まず、冒頭でも答えをお話ししてしまいましたが、もしご自分の家の中でシロアリや大量の羽アリを発見してしまった時は、一般の人では手に負えない生き物ですので、すぐに専門家である、シロアリ駆除屋さんか、リフォーム業者さんに連絡を取り、来てもらう様にしましょう。
一般の人では手に負えない生き物と言う言い方をすると、少しいかつい感じの生き物に聞こえるかも知れませんが、そんな事はありません。
もう少しかみ砕いてお話しすると、シロアリと言うのは、実は生命力自体はあまり強くありません。
同じアリでも、普段よく目にする黒いアリと比べると、全然、黒アリの方が強いです。
感覚的な話で、シロアリと黒アリがプロレスで戦ったとすると、白アリ7匹から10匹くらいで、やっと黒アリ1匹に勝つ様な感じ。
どちらかと言うと、とても弱い生き物なんです。
では、家でシロアリが発生した時は何が手に負えないのかと言うと、シロアリが発生している根本のところから駆除していかないと、解決にならないからです。
ちなみに頭の中で、シロアリではなく、いつもよく目にしている黒アリが、行列をなして、何処かの方向に進んで行ってるのを想像してみて下さい。
とても長い行列ですよね。
たぶん、先頭や終わりも分からないと思います。
その黒アリの行列に対して、ホームセンターで購入してきた、害虫駆除薬をかけたとします。
あなたの目に入る範囲の黒アリは、駆除薬をかけられた事によって、ジタバタともがき苦しんだ後に、天に召される事だと思いますが、それでも行列をなしていた全ての黒アリを駆除出来たと思いますか?
出来ませんよね。
ちなみに黒アリの場合は、家の木材などに被害を与える様な事はありませんが、シロアリは違います。
シロアリを発見した箇所にホームセンターで購入してきたシロアリ駆除薬をかけても、その場で見えるシロアリに対しては効果はありますが、その他で姿を見せていないシロアリは方向を変え、再び駆除薬のかかっていない柱や土台を食い散らかして、どんどん前に進んでいくのです。
その様な訳で、シロアリを発見してしまった時は、一般の人たちでは対処が出来ない生き物になってきますので、すぐにシロアリ駆除屋さんか、リフォーム業者さんに連絡を取って、来てもらう様にして下さい、と言う事になる訳です。
シロアリが壁の中にいる時の侵入経路は湿気が原因

家の柱や土台をスカスカの状態になるまで食い散らかしていくシロアリ。
果たして彼らは一体何を目指して、そしてどこまで進んでいくのでしょうか?
その答えは、湿気を帯びている木材を寿命が尽きるまで食べまくっていく、と言うところにあります。
私が普段リフォーム業に従事している時に、圧倒的にシロアリを多く見かけるのは、やはり浴室リフォームの現場になります。
次に多く見かけるのが、キッチンリフォームの現場になります。
やはり水を良く使うところで多く見かける傾向にあります。
それでは水を使わないところでは出ないのか?と言うと、これも違います。
例えば、家の水廻りからは離れている部屋の外壁を解体してみたらシロアリが出てきて、既に思う存分木材を食べ散らかした後だったと言う現場や、ある日、畳から白い虫の様なものが出てきて、床下点検口からもぐって調べてみたら、キッチン下の木材がシロアリの被害にあっていたという現場など、シロアリの発生するところと言うのは様々です。
しかし基本的にはシロアリは、湿気を好む生き物です。
湿気の元の原因を絶って、改善してあげる事が、シロアリ駆除の第一歩になります。
こんな症状を感じたらシロアリが壁の中にいる可能性大!

シロアリの発見のきっかけとなる出来事をいくつか紹介していきます。
もしご自宅で、下記にあげる要件であてはまるものがある場合は、一度専門業者さんに調査依頼をされる事をお考えになられた方がいいかも知れません。
家の中で羽アリを頻繁に見かける様になったら要注意
一般住宅で、シロアリ発見のきっかけになる事と言えば、この羽アリを見かける様になったと言うのが一番多いかも知れません。
ある日、朝に起きてみたら、サンルームの中に大量の羽アリがいた、と言う様な事があったら、すぐにシロアリ業者さんかリフォーム業者さんの方に、調査を依頼した方が良いという事を覚えておきましょう。
壁を叩くと空洞になった様な音を感じる
家の四隅を手で叩いてみて、空洞になった様な違和感を感じる場所があったら、これも注意が必要です。
シロアリは木材を食べながら進んでいきます。
シロアリの被害にあった木材は、空洞が出来てしまい、叩いてみると違いが明らかに分かります。
家の四隅には柱などの木材が必ず入っていますので、叩いてみて空洞感を感じる箇所があったら、これも調査依頼を考える目安と言う事で頭に入れておきましょう。
敷地内にある他の木部が被害にあっていた場合
例えば樹木や木製のウッドデッキやフェンスなど…
これらのものもシロアリの被害にあってしまいます。
シロアリは木材を食い散らかしながら進んでいくので、外部の木部を食べ終わると、今度は家の木材の方に向かってきます。
家の柱や土台だけでなく、敷地内にある木部についてもシロアリの被害にあっているのを確認したら、これも注意と覚えておきましょう。
シロアリ駆除後に壁の中の木材の交換リフォームを

家の中でシロアリが見つかったと言う事は、多かれ少なかれ、木材交換などのリフォームを行う必要があります。
その際に気を付けてほしいのが、交換する木材が土台や大引きや根太、そして柱などの場合は、交換する木材をきちんと防蟻処理してから交換してもらう様にしましょう。
大抵のリフォーム業者さんや大工さんの場合は心得てくれていますが、本当に稀ですが、中には何も防蟻処理が施されていない木材で交換して終わり、という業者さんもいます。
折角、シロアリ駆除をして、新しい木材に交換したと言うのに、またすぐにシロアリの被害にあったら、元も子もありません。
木材については、必ず防蟻処理を行った後でなければ、交換してはならないと言う事を覚えておきましょう。
駆除した後にシロアリが壁の中に住まない様にする対策

なぜ、シロアリが壁の中に住み着いたのかと言うと、原因は湿気にあります。
と言う事は、その湿気の元になる要素を改善してあげれば、壁の中のシロアリの発生確率は少なくなっていくと言う事です。
壁の中に水分が入っていく事が考えられる主な原因が、下記の3点になります。
・外壁材同士の継ぎ目のコーキングの劣化。
・サッシ廻りのコーキングの劣化。
・サッシ部材の狂いから生じる隙間。
いずれの原因についても、長年の経年劣化によって起こる現象が殆どです。
シロアリ対策以外としても必要になってくる事ですが、コーキングの劣化にしても、サッシ部材の狂いにしても、住宅の構造内部に水分が侵入していくと言うのは、当然、好ましくない状態です。
毎年、業者さんを呼んで住宅を点検してもらうまでは出来ないと思いますが、それでもご自身の気が付く範囲で構いませんので、上記にあげた3点については注意して、水分が入っていきそうな気配はないかと言うのを気を付けてみる様にしましょう。
その他のシロアリが壁の中に入っていかない様にする対策

シロアリが壁の中に入っていかない様にするための、その他の対策としてお勧めしたいのは、やはり専門業者さんに数年単位で行ってもらうメンテナンスです。
専門業者によるシロアリ駆除方法は、通常下記の2つになります。
バリア工法
シロアリやシロアリの存在していた箇所に直接防蟻剤を塗布したり、外壁や内壁に5mm前後位の小さな穴をあけて、シロアリのいる箇所に防蟻剤を塗布するやり方。
防蟻剤を塗布された箇所にはシロアリは寄って来なくなるが、根本からのシロアリ駆除にはならない。
ベイト工法
家の敷地内の数か所に、毒入りの餌が入った容器を埋め込み、その餌をシロアリに持ち帰らせて、巣穴ごと殲滅するやり方。
通常、1年に3回前後この作業を行い、さらにこの作業を、3年から5年に渡って繰り返して駆除していく。
上記2つの方法の中で、私がお勧めしたいのは、二つ目のベイト工法の方になります。
シロアリが出てきて、防蟻処理を行い、被害にあった木材を交換したと言っても、根本の巣穴の殲滅がされていなければ、問題は解決したという事にはならないと思います。
費用については、その業者さんによって違ってきますが、35坪前後の普通の一般住宅をベイト工法で行った時、20万円前後くらいから、少しお高めの業者さんで40万円前後くらいになってくると思います。
しかし、シロアリの被害にあってから、シロアリ駆除をして、その後に被害にあった場所の修復リフォームを行う予算の事を考えたら、間違いなくシロアリの巣穴ごと殲滅させていった方が良いと思います。
ちなみに前の見出しでお話しした、水分の入って来そうな箇所に気を付けてあげて、さらにこのベイト工法で巣穴ごと殲滅させる対策をとっていただければ、シロアリの被害にあう確率がもの凄く低くなります。
ここまで、シロアリが壁の中に入って来た場合の対処法と注意点という事でお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
家族の夢で建てた我が家。
折角、建てた住宅ですので、ぜひ参考にしていただいて、シロアリの被害にあわない様にして下さいね!
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